2007-01-01から1年間の記事一覧
月曜日の「ルシア祭・追記」は、朝8時からワインを飲んだという不埒な内容だったので、今日は、まじめに勉強した話を書こうと思います。 今学期は、スウェーデン語の週4コマに加えて、講義を1つ、ゼミを3つとっています。最初はなかなかハードだったので…
クリスマス・マメ知識、最後の話題は再び北欧です。前回ご紹介した「ルシア祭」は、非常に新しいお祭りで、それをいわゆる「伝統」にしていた西海岸地域でも、キリスト教導入(12世紀)以降に始まったものでした。 キリスト教導入以前、北欧では土着の神々が…
「クリスマス・マメ知識2」でご紹介した、ルシア際についての追加記事です。 フンボルト大学のスカンディナヴィア科では、13日早朝(7時45分から)に、スウェーデン語の先生主催のルシア際が、14日夜には、学生主催のルシア・パーティがあり、合唱サークル…
現在受講しているスウェーデン語のクラスでは、持ち回りで、スウェーデンに関する発表をします(もちろん、スウェーデン語で)。先週がわたしで、文学関係担当だったのですが、担当を割り振った学期はじめに、先生(手首に刺青、舌にピアスをしている)が、…
前回のサンタクロースは、民間信仰がキリスト教の行事として定着していった例でしたが、スウェーデンで12月13日に行われるルシア祭は、その逆パターンで、キリスト教の殉教者聖ルシアが、スウェーデンの民間信仰の光の女神として定着したものです。 キリスト…
この日曜日、12月2日は、わたしの好きな歌人、江口きちの命日でした。 26歳で自殺した、ほとんど無名の歌人なのですが、亡くなった時枕元においてあった以下の歌を、同郷の司修が日経の文化欄で紹介していたのを読んで、好きになりました。 大いなる この寂…
12月にはいると、ドイツでは、「待降節」という、「クリスマスを(指折り数えて)待つ時期」にはいります。この期間には、リースやツリーに4本のろうそくを立て、灯す本数を週ごとに一本増やしたり、この時期特有の日めくりカレンダーをめくったりします。街…
11月も末、ベルリンは、最高気温が1℃とか2℃とかの、寒風吹きすさぶ日が続きます。ノルウェーでは、「気温が寒い」とは言わず、「服が寒い」と言うそうですが、ドイツ人の防寒にかける情熱もものすごく、金髪のかわいい子が雪山で履くようなブーツで登校して…
今週の火曜日、11月20日は、ラーゲルレーヴの149回目の、南アフリカ共和国の作家ナディン・ゴーディマの84才の誕生日でした。11月に入ってから、毎週誕生日ネタでいい加減しつこいので、これでやめますが、『若草物語』には、メグが「11月っていやな月よね」…
11月14日水曜日は、リンドグレーンの百歳の誕生日でした。公式ホームページも百年仕様になり(下記リンク)、ドイツでは記念切手が発行されたほか、新聞のオンライン版でも、いくつか特集していました。スウェーデンでも写真集が発行されたり、娘に贈った『…
先週末、ベルリンでは初雪が降りました。ちょうど授業のない日で、スウェーデン語の文献を読んでいて、一息つこうと思って外を見ると、土砂降り(?)の雪でした。すっかりうれしくなって、予定を切り上げて早めに近所の八百屋に買い物に行くことにし(だって…
明後日、11月11日は、ロロノア・ゾロの誕生日。…というのは、今日の記事とは関係なくて、キリスト教文化圏では、聖マルティン(マルティヌス)の祭日です。 聖マルティヌスは、ローマの軍人で、フランク族の守護聖人。乞食に自分のマントを切ってほどこした…
先週で夏時間が終わり、日本との時差も8時間に戻りました。これで朝起きるのは楽になりましたが(とりあえず6時半は暗くないし)、当たり前ですが夕方は早く暗くなり、5時過ぎには真っ暗です。でも、ここで暗さについて熱く語り始めると、先週とネタがかぶる…
昨日10月31日はハロウィンでした。 以前、別の国に留学していた友人が、ブログに、ハロウィンで「キル・ビル」のコスプレをしたとか書いていたので、わたしもひそかに楽しみにしていたのですが、ドイツはそこまで盛り上がらないのか、わたしにはお声がかから…
今日の最高気温は、9℃だそうです。まだ10月なのに、一桁!! ドイツに留学ということで、半分心配、半分楽しみにしていたのが、日本では体験できない、寒さと暗さでした。「ER」の冬の場面で、かわいい女医さんが両手が下ろせないくらいにもこもこ着込んで…
長かった夏休みもついに終わり、今週から新学期が始まりました。夏学期は用心してあまり授業をとらなかったのですが、取ったものはいずれも博士論文に思いがけない効果をもたらしたので、今回は詰め込むことにしました。週4日、授業が朝8時からあるので、毎…
わたしは知る人ぞ知る映画ファン。ファンと名乗れるほどは見ていないのですが、映画を見たらパンフレットを買って熟読するのが趣味なので、見た本数の割には詳しいです。ドイツに来てからは、留学中の身ということで我慢していたのですが(テレビもないし)…
10月3日は、ドイツ統一記念日(Tag der Deutschen Einheit)で、祝日でした。なんと17回目の記念日です。すでにいろんな方に話しているのですが、壁の崩壊はわたしが小学校5年生の時で、わたしにとっては、テレビで見た一番古い「世界のニュース」です。その…
ベルリンの「ベル」は、熊のこと。もともとは熊の狩場だったところからこの名前がつき、ベルリン市のマークはばんざいをした熊です。以前宮崎駿が受賞して話題になった、ベルリン国際映画祭の「金熊賞」も、これに基づいています。 10月3日は、広場で、各…
9月30日(日)、ベルリン・マラソンがありました。一般からもエントリーできるということで、一瞬、出る気満々になったのですが、今の体力(&体重)では、どう考えても無理だし、何かあっても困るので、参加するのはあきらめて、その代わり、観戦に行く…
ハンブルクが、一番、旅行者らしく観光したところかもしれません。市庁舎(最初の写真。バッキンガム宮殿よりも部屋数が多いのが自慢らしい)を見た後、船で(河用の平底舟は、わたしは苦手なのですが)運河を遊覧し、ビートルズやショーン・コネリー、ジャ…
今回の旅行で、最後に行ったのは、ハンブルクでした。ハンブルクは、中世にはリューベックと同じくハンザ都市として栄え、現在でも、ドイツ最大の港町です。
リューベックは、ヴィリー・ブラント、トーマス・マン、ギュンター・グラスと、3人のノーベル賞受賞者を輩出しています。ギュンター・グラスは、確か今でもリューベックに住んでいるので、ばったり会えることを期待して行ったのですが、残念ながらそうはなりま…
リューベックは、今回の旅行で初めて行きました。リューベックは、ハンザ同盟都市として栄えた町で、その美しさから、「バルト海の女王」と呼ばれています。地図を見ると、ちょうど運河の中州のようなところに町の中心部があり、駅から中心街に入るときには…
ドイツにはやたらゲーテとシラーの像があります。これは、ナショナリズムの成立期に、この二人がドイツのナショナル・アイデンティティを体現する「国民作家」としてもてはやされたためで、ワイマールの国立劇場の前にも、ゲーテとシラーがセットになった像…
この23日は秋分の日で、ベルリンでも日の暮れは7時でした(まだサマータイムなので、本当は6時)。街路樹の葉も落ち始め、この何日か、月が大きくて、すっかり秋の景色です。 ドイツに来て以来、日本の詩など(詩に限らず、言葉も、出来事も)を急速に忘…
ワイマールと言えば、ドイツ古典主義の牙城。ゲーテが宰相を勤め、晩年の(と言っても若いですが)シラーもここに住んでいました。ゲーテとシラーの家は、前回はガイドツアーで回ったのですが(このときのガイドはとても話すのがうまく、シラーの最期を情感…
わたしがドイツに初めて行ったのは2005年の夏。ベルリン自由大学の夏期講習に参加するためで、この時にオプションで、ワイマールに行きました。そのとき仲良くしてたイタリア人の女の子と一緒に回ったのですが、このワイマール滞在は、わたしの記憶の中で、…
メンデルスゾーンもライプツィヒ生まれで、生家を訪ねました。こちらは中心部から離れたところにあり、行くのが大変でした。もっと離れたところには、シラーが『歓びの歌』を作詞した家というのがあったのですが、こちらには行けず、残念でした。
ライプツィヒは、工業都市・商業都市であると同時に、歴史の古い、文化の街でもあります。バッハが死んだ(27年間住み、聖トマス教会でオルガンを弾いていた)のも、ワグナーが生まれたのもライプツィヒ。また、ゲーテが学生時代を過ごしたということで、フ…