さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

ワイマール2~ゲーテとシラー

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ワイマールと言えば、ドイツ古典主義の牙城。ゲーテが宰相を勤め、晩年の(と言っても若いですが)シラーもここに住んでいました。ゲーテとシラーの家は、前回はガイドツアーで回ったのですが(このときのガイドはとても話すのがうまく、シラーの最期を情感たっぷりに語るものだから、不覚にも泣きそうになってしまいました)、どちらも良い家で、何度行っても飽きのこない感じで、今回の旅行でもわたし的にはハイライトの一つでした。

しかし、火曜日に行ったのが運のつき。ゲーテの家の隣には有名なレストランがあるのですが、ここは火曜日がお休み。まあそれは別にかまわないのですが、シラーの家まで休館でした!!!!

わたしは、高校生のころ、図書館にあったゲーテとシラーについての本(筑摩叢書だったかな?たしか、小塩節だった気がする)を読んで、ドイツ古典主義のファンになりました。規則づくめの士官学校に反発して自由を求めたシラー、というくだりがつぼだったのでしょう、当時の日記に、「ゲーテも好きだけど、卒論で書くなら、ワイマールの政治家として体制に順応したゲーテよりも、自由を求め続けたシラーだ」などと書いた覚えがあります(実際にはシラーも、フランス革命政府の名誉市民になったり、ワイマールの家もゲーテに建ててもらったわけですから、体制に順応しなかったわけではありませんが)。大学に入って進学した独文科ではシラーの授業がなく(正直がっかり)、結局卒論でも扱わなかったのですが、それでもゼミでシラーについて発表したり、一度などは、授業中に「シラーの『歓びの歌』は恥ずかしいかどうか」で論争したことまであったのに、休館とはあんまりです。ライプツィヒでも行けなかったから楽しみにしてたのに(ToT)。もう今後、そういう論争があってもシラーの肩を持つのはやめることにしましょう。

写真は最初がゲーテの家の中庭、2枚目が入れなかったシラーの家、3枚目が市庁舎です。