さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

82歳の友だち

すみません、ばたばたしていて、21日中に更新できませんでした。
 
時は移り、3月。ある水曜日、ストックホルム郊外に住む友人のEさんを訪ねました。Eさんは御年82歳。出会ったのは、2007年夏、電車の中でした。
 
研究している作家ラーゲルレーヴは、ノルウェーとの国境、ヴェルムランドの生まれ。毎年夏に、このヴェルムランド・スンネで学会があります。2007年度、わたしはドイツに長期滞在していたのですが、夏休みに一か月ほど、ウップサラで語学学校に通いました。ちょうどこの時期に学会があったので、はるばる出かけていきました。
 
ウップサラからストックホルムまで、電車で40分。ここでインターシティ(長距離特急)に乗り換えて、ヴェルムランドの州都カールスタッド(スウェーデン語読みだとカースタッド)まで3時間弱。ここでローカル線に乗り換え、スンネまでは1時間弱です。Eさんと出会ったのは、カールスタッドでローカル線に乗り換える時でした。おばあさんが大きな荷物を持って歩いていたので、「手伝いましょうか?」と声をかけたのがきっかけで、荷物運びは断られたのですが、電車の中でおしゃべりすることになり、このおばあさんも学会参加者だということが分かりました。
 
次の日、このおばあさんが、友人であり、学会の名誉職を務めるカーリン・セーデルさん(なんと、スウェーデンで初めて、女性外務大臣になった人です!!公人なので名前を出します)に紹介してくれ、ここから、いろいろな人脈ができました。この人脈の中には、2008年に留学する時に指導教員を紹介してくれたラーゲルレーヴ研究者もいます。わたしが今日あるは、Eさんのおかげです。
 
今回の滞在は、資料収集や業績づくり、一方で息抜きの意味もありましたが、一番したかったのは、前回の滞在でお世話になった人に、あいさつ回りをすることでした。Eさんは、一度連絡が取れなくなったこともあり、心配していたのですが、元気にしていて、今回訪ねることができました。
 
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▲Eさんはストックホルムの郊外に住んでいます。地下鉄から乗り換え、30分に1本の電車でEさんの家に向かいます
 
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▲駅にあった、このあたりの散策地図。ヴァイキング遺跡もあります。歩いてみたい!!!!
 
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▲いつ乗っても、乗客はほとんどいません。
 
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▲始発駅以外は無人駅。車掌さんが一人で全部やります。
 
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▲この駅から先は、単線になります。
 
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▲3月上旬でもまだ寒いらしい。それでも、大分太陽が春らしくなってきました。
 
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▲車窓の風景
 
ローカル線で20分。Eさんの家の最寄り駅に到着です。Eさんは、カッコいいサングラスにスキーのスティックを持ち、わたしを駅まで迎えに来てくれました。
 
Eさんは、いつもスウェーデン料理でもてなしてくれます。前置きが長くなりましたが、Eさんの作ってくれたスウェーデン料理の紹介です!
 
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▲テーブル全体。わたしが来るのを楽しみにして、こんな準備をしてくれていたと思うと、感激です。
 
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 ▲サケの焼いたのとジャガイモのゆでたの。お料理の写真は、なかなか上手に撮れません。
 
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▲それをすてきにとりわけたの
 
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▲伝統的なお菓子、セム
 
Eさんを訪ねたのは39日で、その前日は、「脂の火曜日(fettisdagen)」でした。復活祭(今年は4月24日(日)。今日から復活祭週間の始まりです!)の46日前で、昔は、冬が終わり、初めてハイカロリーなものを食べられる日だったそうです。セムラ(semla)は、「脂の火曜日」に食べるお菓子だそうです。茶色いのは、香辛料の入ったパンで、間にあるのは、生クリームとマジパンを混ぜたものです。ここだけの話、わたしは生クリームとマジパンが嫌いなのですが、一緒に作ったりして、楽しかったです。
 
Eさんはその翌々日から、娘さんの誕生日パーティーがあるというので、スモーランド(リンドグレーンの出身地ですね)に向かうことになっていました。しばらくそちらに滞在して、お孫さんとスキーをするんだそうです。楽しいといいですね。