さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

155kmのベルリン散歩9 きつつき

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

ベルリンの壁跡を歩くシリーズも、早いもので、残すところあと2回となりました。

予定では、1月中に終わるはずだったのが、冬休みに歩けなかったり、1月はゼミがあったり、歩く予定の日にストがあったり、歩き始めようとしたとたんに書類の締め切りに気づいたりとハプニングが重なり、この時すでに2月8日。最後は何が起るかわからないし、この日に予定通りに歩けなければ、歩き終われるかどうか微妙な状況でした。

それまでは、全て歩けなくてもいいのだから、景色を楽しもう、急ぐまいと思ってきたのですが、ここまで来たら歩き終われないのはあまりに残念、ということで、この回は、ひたすら進むことを目指したためか、あまり楽しくありませんでした。その甲斐あって、歩いた距離を見よ。

そんな中で、一度だけ感激したのが、森の中で、ころころころ…というような、木で木を敲くような不思議な音を聞いたときでした。姿は見えませんでしたが、あれ、多分キツツキです。すっかり夢中になって、しばらくそこに立ち止まって聞いていました。デジカメのビデオで音もとったのですが、ブログにはビデオがのせられないようで、残念です。

その時、昔読んだ何かの詩が、大脳皮質の下まで(?)でかかったのですが、そのときは思い出せませんでした。今日も書き始めるときに頭をひねって、なぜキツツキがそんなに嬉しかったのか、高校生のころ啄木が好きだったせいか、などと考え、「キツツキ 短歌」とかでグーグル検索もしてみたのですが、分かりませんでした。

でも、上の文章で、「敲く」という字を変換したときに、思い出しました!「推敲」の故事成語の漢文でした。

閑居隣並少なく
草径荒園に入る
鳥は宿る池中の樹
僧は敲く月下の門
橋を過ぎて夜色を分かち
石を移して雲根を動かす
暫く去って還た此に来る
幽期言に負かず

あの時思い出したのは、多分この情景でした。

わたしには懐かしいものに会えて楽しかったこの記事ですが、「ベルリンの壁」がぜんぜん出てきませんでしたね。ドイツらしくない投稿でごめんなさい。