さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

ヴェルムランド5 セルマ・ラーゲルレーヴ学会

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8月12日の学会は、ラーゲルレーヴ『イェスタ・ベルリングのサガ』の舞台となったロトナロス(作中ではエケビュー)でありました。ホテルから2キロほどだったので、フリーケン湖沿いを歩いていきました。最初の写真は、ロトナロスへの途上で見たフリーケン湖。2番目の写真は、ロトナロスにあったイェスタ・ベルリングのモデル(モデルがいたのがびっくり)になった人の写真。

この日のわたしはラッキーでした。前の日に、カールスタッドで電車を乗り換える際、同じ乗換えのおばあさんの荷物を持ってあげようとしたのがきっかけで、電車の中で話が弾んだのですが、このおばあさんも協会員で、学会に参加するために来たということでした。学会当日、始まる前に、このおばあさんと会うことができ、おばあさんが学会のエライ人や若い研究者にわたしを紹介してくれました。

しかも、ラッキーとは重なるもので、エライ人の一人が、前の日にモールバッカで、わたしと同じガイドツアーに参加していたのでした。やたら(ブロークン・スウェーディッシュで)質問してガイドを困らせるなぞのアジア人は印象に残っていたらしく、その人が「昨日モールバッカで会ったけど、この子はラーゲルレーヴに詳しいんだ」と広めてくれました(スウェーデンの人は、ほめ上手ですね)。

しかし、ラッキーのあとにはアンラッキーが続くもの。学会が始まってすぐ、突然、全員の前で自己紹介しろと言われました。心の準備もスウェーデン語の準備もできてなかったわたしがつい口走ったのは、「スイマセン、アタシノすうぇーでん語、かたすとろふぃデ・・・」。一気に場内に走る緊張。「イエ、アノ、ソノ、ワタクシ、なまかるててこト申しマシテ、(中略)今日ココデ、ミナサマニお目ニカカレマシテ、大変ウレシク存じマス。」流れる安堵のため息。

学会が終わったあと、夜行でストックホルムに帰るつもりだったのですが、その日のうちに車で帰るという若い研究者が二人いて、一緒に乗せてもらい、その日は宿がないといったら、一人が泊めてくれました。