さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

ダーラナ2 ファールン

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ダーラナには、有名な銅の産地ファールンがあります。ラーゲルレーヴも一時期ここに住んでいたので、行ってみたかった町のひとつです。

ファールンで銅が発見されたのはヴァイキング時代だそうで、だからファールンの歴史はスウェーデン史よりも古いのだとガイドの人が言っていました。銅の採掘は1992年にストップし、今は鉱山ミュージアムになっています。実際に坑道に入れるわけですね。2年前の帯独のときもフライブルク銀山に行ってきて、やはり坑道に入ったのですが、こういうのは楽しいです。ちなみにここは、世界遺産にも登録されています。

独文関係者のみなさまの中には、ヘーベル(危うくヘッベルと間違えそうに)の短編で、鉱山事故で死んだ若い男が42年後に当時の姿のまま発見され、今ではすっかり老婆になったフィアンセと再会を果たす、という話をお読みになった方もいらっしゃると思いますが、あの話は、ファールンを舞台にしています。今回訪ねるまで知らなかったのですが、実話だそうで(男の名前はマッツ・イスラエルソン)、やはりきれいなままのクリスマスツリーが展示されていました(説明がよく聞き取れなかったので、当時のものかはわかりません)。一番下の写真がそれです。この話、2ページ程度ですし、「短編の最高峰」と授業で扱った先生も言っていました。まだ読んでいない方は、岩波文庫に入っていますので、ぜひご一読を。