さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

クラバート

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わたしがソルブに興味を持ったきっかけは、オトフリート・プロイスラーの『クラバート』で、この作品は、同名のラウジッツ地方の民話に基づいています。

プロイスラーは『おおどろぼうホッツェンプロッツ』の作者として有名ですが、『クラバート』はハイティーン向けで、わたしは高校生のころに読みましたが、今でも「好きな本ベスト20」にはいる名作です。ヘルベルト・ホルツィングの挿絵と、中村浩三の訳もすばらしいです。

ソルブ(作中では「ヴェンド人」となっています)の若者が、徒弟として入った水車小屋が、実は魔法の学校だった…というものですが、魔法といっても杖を振ったらぴかっと光る類のものではなく、多分に呪術的なもので、最初に出てきた魔法は「井戸を封印して、次の朝まで使えなくする魔法」でした。とうじのわたしは、結構本気でこれを覚えようとして、熱心に読んだのですが、肝心の呪文が書いてなくて、ひどくがっかりしたことを覚えています。もっとも、書いてあったとしても、井戸がないので結局使えませんが。

以下は、プロイスラーのHP(ドイツ語、英語)です。
http://www.preussler.de/index1.htm

前々前回の水車小屋が見たかったのは、多分この作品のせいです。わたしはいつか、「水辺」をテーマに論文を書きたいと思っているのですが、案外この辺りに原点があるのかもしれません。

写真は、バウツェンで撮って、容量の関係で載せられなかったもので、「クラバート」とは、直接は関係ありません。