スウェーデン滞在3日目。
8月29日に日の入りの写真を撮っているとき、「ピン!」と思い浮かんだことがありました。それは、「朝日が昇る あの地平線を」という歌詞。昔やっていたアニメ『ニルスのふしぎな旅』のオープニングの一節です。わたしは幼少期に見たときのオープニングはすっかり忘れていたのですが、研究者になってからDVD-Boxを買い、授業でも何度も使ったので、今ではすっかりおなじみです。
西ヴェンメンヘーグに来たんだもの、朝日が昇るあの地平線を見ないとだめじゃない。
調べてみると、8月30日の日の出は6時7分でした。5時50分に起床し、猫用の出口から外に出ます(狭いところを通り抜けたわけじゃなく、ちゃんとドアを大きく開けて出ましたよ)。昨日星を撮った時とは違い、周囲が明るくなり始めていました。
日が出るのを待ちながら(この時間はかなり寒い)周囲の写真を撮っていると、「ニルス屋敷」から猫が出てきました。猫はちょっとわたしを見た後、ツメを研ぎ始めました。
ニルスの家に猫!これは読んだ人ならわかりますが、かなりテンションの上るシチュエーションです。ニルスは小人になる前、いろんな動物をいじめていたので、小人になったとたんに仕返しされます。家で飼っている猫に助けてもらおうとしたら、猫もニルスの首元にツメを立てるのですが、「お前は憎いけど、お母さんに免じて命は取らないでおいてやる」と去っていくのですね。だからニルス屋敷には猫がいなければならず、その猫には鋭いツメがなければならないのです。
日の出まではまだ時間がありそうだったので、猫を追いかけていくと、猫は屋外の机の上に乗って、ポーズを取り始めました。サービス精神旺盛な猫です。