部屋に帰り、とてもとてもしたかったのは、熱いシャワーを浴びることでした(本当はお風呂に入りたいけど、スウェーデンには浴槽がない)。一日歩いて汗でべたべたですし、夕方は肌寒く体も冷たくなって、寒い庭での耐久ミルクティー&ハーブティーで、おなかと心は温まりましたが体と足は冷えています。
しかし、明日の備えはさらに肝要。まずはリュックを開けて充電器を出します。カメラからバッテリーを取り出し、充電機にセット。スマホを宿のフリーWi-Fiにつないでメールチェックをし、充電機につなぎ、いざシャワーに行こうとしたその時!いきなり部屋の電気が消えて真っ暗になりました。電球切れかな?と思ったのですが、カメラとスマホの充電中ランプも消えています。停電です。
Wi-Fiも使えなくなっていたので、この部屋だけでなく、建物全体が停電したようです。もしやと思ってシャワーを出してみましたが、お湯が電気式らしく、水しか出ませんでした。
せっかくなのでさっき脱いだジャンバーを着て外に出ました。時刻は19時半を少し回ったところ、ちょうど日の入りどきです。地平線…ではなく家や農場はありますが、まあ地平線に近い感じのところで日の入りを見るなんて、ここまでの田舎でなければ見られません。西の方にはマルメー空港やコペンハーゲン空港があるせいでしょうか、飛行機雲がたくさん出ては消えていく中を、太陽はゆっくり沈んでいきました。
30分ほど写真を撮り、部屋に帰ったらまだ電気は回復していませんでした。外は日が沈んでも少しだけ明るさが残っていましたが、部屋の中はほとんど何も見えない暗さ。カメラの画面の明かりを頼りにリュックを探り、窓辺に座ってお昼に残ったピタパンケバブを食べました。冷めてもおいしいケバブでした。
シャワーを諦めて寝るか、タオルを水で濡らして体をふくか悩んだのですが、決める前に眠ってしまったようです。目が覚めると電気がつき、外は真っ暗くなっていました。
「ニルス・ホルゲルソン屋敷」には猫がいて、猫が出入りするために入口は施錠しないとのこと。猫用に少し空いたドアを開けて外に出ると、月が輝いていました。夜の「ニルス・ホルゲルソン屋敷」の写真を撮り、三脚がないので地面にカメラを置いて真上の星空を取り、シャワーを浴びて就寝しました。
「スウェーデン滞在記 スコーネ編」、2日目がようやく終了です。