今回泊まったホテルは、ルンド駅から徒歩5分。わたしはスウェーデンの食事は、味付けが濃くて苦手なので、台所がついていて、自分でお料理ができるというので選びました。今回のスケジュールは、8月28日にルンドに一泊し、一度チェックアウトして29日は西ヴェンメンヘーグというところで宿泊、30日にまたルンドに戻って9月2まで最初と同じホテルに三連泊するというものでした。
ホテル予約サイトBookingで予約したのですが、ホテル周辺で電波が届かない可能性を考慮し、予約画面をスクリーンショットしておくなど、準備に抜かりはありません。
ついてみると、大き目の家を宿泊用に整備した民宿で、中庭を挟んで離れ(というか小屋)が二つありました。
普通のホテルとは違い、常時あいているフロントはなく、入口に行くと鍵がかかっています。張り紙によれば、暗証番号で鍵を開けて入り、その中に各部屋の鍵があるそうです。暗証番号!ちゃんとスクリーンショットしてあるからそれを入れよう!と思いながら、説明を最後まで読むと…「Bookingの暗証番号では鍵は空きません。こちらから送ったメールの暗証番号を入れてください」。そ、そういえば一昨日メール来てたぞ?単なるリマインドだと思ってちゃんと読まなかったのはまずかった。
仕方なく、国際ローミングでメールチェックをし、暗証番号を確認します。しかし、それを入れてもなぜか鍵が開きません。先ほどの張り紙の続きには「鍵が開かなかったら電話してください」。また国際ローミングでお金がかかりますが、仕方がありません。電話をすると、幸いすぐに出てくれました。
「こんにちは。今日、ホテル××に宿泊予定のナカマルです。鍵が開けられないので電話しました」
「こんにちは。あなたはスウェーデン語を話しますか?」
「はい、わたしはスウェーデン語を話します」
「もう一度名前いいですか?」
「ナカマルです。テイコ・ナカマル」
「そんな人はいません。」
「いるはずです。Bookingから予約しました。予約番号は××××です」
「名前、もう一回お願いします」
「テイコ・ナカマル。日本から来ました」
「えぇっと、日本から…。あっ、分かりました!あなたはタカシですか?」
「いいえ、わたしはタカシではありません」
「…」
「わたしのファーストネームはテイコ、ファミリーネームはナカマルです」
「…」
「もしかするとファミリーネームは、ナカムラで登録されているかもしれません」
「…。…。あの、あの、あなたは8月30日から三泊するのではありませんか?」
「そうです。今日チェックインして一泊し、明日一度チェックアウトして、30日からまた三泊します。30日からの予約番号もお伝えできます」
「ほんとだ!今日も予約されています。暗証番号は××××です」
ちなみに、この会話をしている間に別の宿泊客が来て、わたしの目の前で暗証番号を入れて入ったので、電話で聞く前に番号は分かりました。スウェーデン語は、「4」と「7」が聞き分けにくいのですが、4と7が多い暗証番号だったので、目で見れたのは助かりました。
暗証番号を入れてドアを開けると、分かりやすいところに部屋割り表が貼ってあります。わたしの部屋は本館ではなく、離れの小屋のようでした。鍵の模様が描かれたケースを開けると鍵と地図があり(ドラクエっぽい)、離れに向かいます。ソファーベッドと机だけがある、寝るには十分な部屋。座ってしまうと動けなくなるので、荷物を置いて、スーパーに買い物に行きました。ルンドは初めてですが、ウップサラにもあったチェーン店ICA。6月にもお菓子とピーラーを買うために入りましたが、日用品を買うのは久しぶりです。
冷蔵庫がないこと、そんなに長く滞在しないことから、買える食材は限られていますが、スウェーデン式ミートボールと、量り売りのジャガイモと玉ねぎを一つ、小さいにんじんの袋とサラダ菜のパック、パンとチーズ、果物を買い、ホテルに凱旋です。使ったことがないタイプの電磁調理器に四苦八苦してスープを作りましたが、深いお皿が見つからなかったので、小さいお鍋にいれたまま部屋に持って帰り、お鍋から直接食べました。
現地時間の8時半。すっかり日は短くなり、薄い屋根を通して虫の声が聞こえます。今回は時差ぼけを現地でなるべく直さないことにしたので、食べ終わったら牛になるのもかまわずすぐ就寝。長い一日が終わりました。