さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

ドイツ再訪1 アーランダ空港に11時間

追記 写真を3枚追加しました。書体がうまくそろえられず、見苦しい記事になっています。
 
先週末は、ドイツに行ってきました。ベルリン時代にお世話になった先生を訪ねるのが主な目的でしたが、ハンブルクにも立ち寄って、スウェーデンで知り合ったドイツ人の友達にも会ってきました。
出発は11日(金)、朝8時半の飛行機に乗ることになっていました。SAS(スカンディナヴィア航空)は、オンラインチェックインができるので、預け荷物のない場合、20分前にゲートに行けばよいのです。もちろん、その前に保安検査がありますが、1時間前に空港に着けば充分、ということで、6時半のバス(720分空港着)でストックホルム・アーランダ空港に向かうつもりで、朝6時に家を出ました。
 
と、外は一面の雪!ドアの前にも数センチの雪が積もっています。やっとのことで雪を押しのけながらドアをあけ、一歩前に踏み出したとたん、ずぼっ!短い足が、ふくらはぎまで雪に踏み込みました。これはやばい。歩道に出ると、ちゃんと雪かきがしてあるので(夕べやたらうるさかったのは、除雪車だったと判明)、そこまでではなかったですが、それでも、容赦なく雪は積もっていて、滑ったり、転んだりします。さらに、まだ雪は降り続いていて、それが粉雪なものだから、風が吹くたびに、道路に積もった雪と一緒に、まるで砂埃のように吹き付けます。
 
いつもは20分ほどで駅に着くところが、結局30分以上かかって、バス停についたのは、バス到着の2分前でした。
 
ほっとしたのもつかの間、予定時刻を過ぎてもバスは来ません。途中、「アーランダ行き」というのがきたのですが、それは、空港には行かないということでした。わたしと同じバスを待っていた乗客が、バスが来ないんだがどうなっているのか、と運転手さんに尋ねたのですが、運転手さんは一言「知りません」といってドアを閉め、バスは無常にも吹雪の中へ消えていきました。
 
結局、予定していたバスは来ず、30分後に来たのは次のバス。まあ、これで行けば、740分に空港に着きますから、出発まで1時間近く余裕があります。…しかし、そうは問屋が卸しません。2本分の乗客を乗せたバスは、発着にやたら時間がかかる上、吹雪のせいで、遅れに遅れました。
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▲車窓の風景。そりゃ、遅れるわな…
 
結局、空港に着いたのは、8時ちょっとすぎでした。
すわ、ゲートへダッシュ!!!と、ボードを見ると、なんと、乗るはずの飛行機が欠航になっていました!!!!!インフォメーション・カウンターで尋ねたところ、SASの窓口で払い戻しや変更の手続きができるということなので、行って番号札を取ったところ、わたしの番号は、B319。現在の窓口は、B188でした。100人以上もおるんかい!しかし、仕方がないので、そこで待っていました。
 
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 悪天候のアーランダ空港
 
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▲だんだん晴れてくる腹立たしいアーランダ空港
 
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除雪車たち
 
しかし、ここから先がさらに予想外でした。10時半のハンブルク行きか、12時のベルリン行きに乗りたかったのですが、窓口6個のうち、あいているのは2個だけ。1時間に10人くらいしか進みません。待っている人は、1時間に100人くらいの割合で増えていましたが・・・。途中、SASの職員がお年寄りに椅子を持ってきたので、10時半に乗りたい旨たずねたところ、予約表にある電話番号に連絡すれば何とかなるかもとのこと。しかし、予約表には、電話番号がありません。海外で高いのに、泣く泣く携帯をネットにつないだのですが、連絡先が見つからず、ようやく日本のSASの連絡先を見つけて電話してみたところ、すでに日本時間の17時半、時間外でした。こうなっては、おとなしく順番を待つよりなく、窓口にいけたのは12時でした。すでに4時間経過。
 
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▲変なオブジェ。写真撮影をする時間だけは、たっぷりありました。
 
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▲空港内の情景
 
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▲昼になってきれいに晴れたアーランダ空港
 
ちなみに、この間、お昼ご飯を食べたのですが、鳥のから揚げだと思って頼んだものが、ベジタリアン用カリフラワーのから揚げでした。
 
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▲これがカリフラワーだとは誰も気づくまい
 
15時発ハンブルク行きはすでに満席で、取れたのは、1720分発ベルリン行きでした(このとき、欠航ごめんなさい代として、空港で使える100クローナチケットをもらいました)。
 
 
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▲100クローナチケットに25クローナ足して食べた焼きそば
 
一度家に帰ろうかなとも思いましたが、またバスが遅れても困るし、空港にいることにしました。仕事道具を思い切って全部置いてきてしまったので、することがありません。研究者たるもの、片時たりとも本を手放してはならないのだとつくづく思いました。4時間の間に、全部のお店を3くらい見て回っていたので、さっさと保安検査所を通過して、免税店めぐりをすることにしました。ちょうど、一枚Tシャツがほしかったので(洗濯すればいいやと思って、3枚しか持ってこなかったのですが、洗濯中も、服を着ていなければならないことに、先週洗濯しながら気づきました)買いました。あとは、することがないので、ベルリンの先生と話すためにドイツ語訳した研究計画書を3度読み直し、間違いを発見しては凹みました。
 
16時。そろそろゲートの番号が出ているかと思ってボードを見ると、出発が19時に延期になったとありました(ちなみに、乗りたかった15時発ハンブルク行きは、欠航になったので、怪我の巧妙でした)。やっぱり帰りゃよかった。しかし、もう保安検査所を通過してしまっていたので、そういうわけにも行きません。仕方がないので、本を買いました。トーベ・ヤンソン『少女ソフィアの夏』。結局まだ半分しか読んでいませんが、面白いです。
 
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▲アーランダ空港の夕暮れ
 
19時過ぎ。飛行機は飛び、ベルリンに無事着きました。
 
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▲飛行機から眺めた風景。ほんとは昼の景色を撮るはずだったのに…
 
テーゲル国際空港からバスに乗り、ベルリン中央駅に着いたのは21時半。もうこの時間ではあまり本数がなく、結局乗れたのは、1058ハンブルク行きでした。仕方がないので、中央駅を撮影することにしました。そのうち、授業でドイツの電車や駅の話をするのに、使おうと思います。
 
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▲月夜のベルリン中央駅。ガラス張りの建物がかっこいい! 
 
ハンブルクに着いたのは夜の12時半。友達にもえらい迷惑をかけてしまいました。散々な目にあいましたが、まあ、寒いところに行くというのは、こういうことなんですね。いつかこの体験が、トム・ハンクス主演で映画化されるといいと思います。