以前、語学の堪能な方に、「学んでいる言語で夢を見ると、それは、その言語をマスターしたということである」とうかがいましたが、昨晩、念願のスウェーデン語の夢を見ました。
しかも、古本屋で本を買い、店主さんと色々話す夢でした。実は、前の日に、論文用の文献を受け取りにいった古本屋で、なんと菅原邦城「北欧神話」(日本語)を発見したんですよ。しかも、サイン入り。夢を見たのは、そのインパクトが強かったせいだと思います。
菅原邦城は、谷口幸男と並ぶ、古代・中世北欧文学の大御所です。わたしが好きなのは、『ゲルマン北欧の英雄伝説―ヴォルスンガ・サガ』。アイスランド・サガの一つ『ヴォルスンガ・サガ』の翻訳と解説なのですが、これ、『ニーベルンゲンの歌』の北欧版です。比べてどうこういう種類のものではないのですが、わたしは、『ヴォルスンガ』の方が好きです。理由は、こっちの方がブリュンヒルドがカッコいいから。
『ニーベルンゲン』版では、ジークフリートを殺したあと、ブリュンヒルデは普通の女の人として、しおらしく生きていくのですが、『ヴォルスンガ』では、ジークフリートの火葬壇で自殺します。歌舞伎よろしく、体に剣を突き刺したまま、延々2ページ続くモノローグがあるのですが、菅原訳は、このモノローグが最高にすばらしく、涙なしには読めません(わたしは、泣きませんでしたが)。品切れで、古本でも見つからないのですが、図書館にはあると思いますので、みなさん読んでみてください。
今回ウップサラで見つけたのは、別の本です、参考までに。