さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

ウップサラの空

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ウップサラの語学学校のパソコンは、なんと日本語が書けるので、この4週間は、今までどおり、木曜日にブログが更新できます。

15日、朝一番の飛行機(ベルリンのテーゲル空港を6時発。3時半に家を出ました。眠かった・・・)で、アムステルダム経由(オランダの航空会社が安かったので)で、スウェーデンに向かいました。お昼過ぎにストックホルム空港に着いて、最初に撮ったのが、一枚目の写真です。この空を見た時、「ああ、わたしはずっと、この空が見たかったんだ」と思いました。

わたしが北欧研究者になったのは、もちろん、リンドグレーンやラーゲルレーヴ、ラーゲルクヴィストといった個々の作家に惹かれたからですが、せんじつめれば、彼らの憂鬱で孤独なスウェーデン気質が好きだったんだと思います。「ながくつしたのピッピ」にしても、明るくて元気な女の子というイメージが一人歩きしてしまっていますが(今や、「リンドグレーンが好き」というのは、凡庸なキャラですね)、ピッピは孤独で鬱屈した少女だし、だからこそ世界一強くあらねばならなかったのだと、昔も今も思っています。

民族の特性をステレオタイプ化しすぎるのはもちろん危険なことですが(っていうか、研究者のすることじゃありませんが)、この空の下で生きて死ぬことは、瀬戸内の海で生きて死ぬこととはやっぱり違うわけで、そこにどういう思いが潜んでいるのか知りたいと、空を見て博士論文への意欲を増すことのできた、意義あるスウェーデン到着でした。