わたしがウップサラに移った3月1日、ドイツは嵐でした。国内便はかなりの数欠航。どきどきしながら空港に行ったのですが、わたしが乗る便はちゃんと動いていて(それはそれでちょっぴり怖かったですが。小型機だったし)、時間通りにスウェーデンに着きました。ベルリンはもう春がそこまで来ていて、スミレなんかも咲き始めていましたが、到着した次の日のウップサラは雪。河にも氷の塊がたくさん浮いていました。
びっくりしたのは、ウップサラは南北に長い町で、その中心を河が流れているのですが、その河が夏に比べてずいぶんと増水していたことでした。夏はさらさらだったところも、しぶきを上げてごうごう流れています。日本にいると、川が増水するのは梅雨など、夏のイメージがありますが、こちらは春先なんですね。本で読んで頭でしか知らなかったたことを、またひとつ体験できました。
大学は、来週くらいからぼちぼち始まります。今回はあんまり授業を取れないのですが、それでも楽しみです。実はわたしが「ウップサラ大学」という単語を初めて知ったのは、幼稚園の頃。アンデルセン童話に「イーダちゃんの花」というのがあって、ウップサラ大学の学生が、少女イーダにする枠物語になっています。最初のへんに、ウップサラ大学の学生というのはとてもカッコよくて、イーダちゃんはあこがれている…みたいな描写があり、それを読んだとき、いつか自分もウップサラ大学で勉強したいものだと子ども心に思ったものでした。『ニルスのふしぎな旅』にも、やはりウップサラ大学の学生は出てきて、やはりニルスが、自分もいつかここで勉強したいものだとあこがれる場面があります。そういえば、大学院に進学したころ、日本の先生も、「こんなところにくすぶってないで、さっさとウップサラ大学に行きなさい」とか言ってました。いろんな意味で願いがかなった今回の留学でした。