さかなのためいき、ねこのあしおと

スウェーデン滞在記。現地時間の水曜日(日本時間の水曜日午後~木曜日午前中)に更新します。

ドレスデン2 プラネタリウム

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わたしがドレスデンで通っていた語学学校は、8:30から13:00まで授業があり、午後はほぼ毎日、参加自由の文化プログラムがありました。残念ながら、毎日忙しくてあまり参加できませんでしたが、それでも、これぞと思うものにはいくつか行ってきました。

最初に参加したのが、2月22日に催された「ローマン教授の研究室を訪ねる」というプログラムです。ドレスデンには有名な工科大学があり、そこの天文学研究室が持っているプラネタリウムを、10人限定で訪ねるというもので、かつて天文学を志していたわたしには、うれしいプログラムでした。

プラネタリウムというと、ふかふかのいすが自動で上を向いて、すてきな音楽が流れて…というものを想像しがちですが(というか、わたしはそういうものと思っていったのですが)、今回のは、戦後すぐに作られたプラネタリウムということで、ぐるりに木でできたドレスデンの街があり、教授が手動で星を回しながら(星座もいちいちスライドをはめて星とあわせなくてはならない)、口で説明するというものでした。戦後すぐなので、爆撃で破壊されて最近復興されたフラウエン教会その他の歴史的建造物はなく、工場の煙突から煙が出ていました(今は、煙は規制されていて、目には見えません)。

説明も、知らないこともたくさん出てきて、楽しかったです。星座はギリシア神話に基づいているからギリシア語だけど、その後天文学イスラム圏で発達したので、一等星の名前はアラビア語だとか(たとえばおうし座のアルデバランは、アラビア語で「追跡者」という意味だそうです。すばるを追いかけているから)。また、日本では、ベテルギウス(オリオン座)・シリウス(大犬座)・プロキオン(子犬座)を、「冬の大三角」と呼びますが、今回の説明は、リゲル(オリオン座)・シリウスプロキオン・カペラ(御者座)・ポルックス(双子座)・アルデバランを「冬の六角形」と呼ぶ、というものでした。おかげで、こうした星と、カストル(双子座のもうひとつの一等星)を見つけられるようになりました。

ほかにも、エクアドルの空とか、あと、北極星が真上に来る北極の空などを頼んで見せてもらいました。

プラネタリウムを見たあと、実際に屋上に上がって星を探しました。また、ちょうど土星が接近している時期で、土星も見ることができました。

そのあと、これまた100年ほど前に作られたという天体望遠鏡で、月と土星を見ました。月は、クレーターがはっきりと見え、また、土星の輪も見ることができました(写真)。特に、土星は最初曇っていて見えなかったのが、質問をして時間を稼いでいるうちに空が晴れて見えるようになり、ラッキーでした。